ロンドン旅行記2010 4日目

7月13日(火)

今回の滞在中を通して、結局天気予報で晴れだったのは、初日と最終日だけだった。その日以外はずっと雨がらみの予報だったのだが、実際にはそんなにたいして降らず、曇りどころか晴れてくる日もあって、ロンドンの天気予報はよほど難しいらしい。ヴィクトリア&アルバート美術館

この日は、天気予報ではけっこう雨という予報だったので、昨日のように屋外を長時間歩くというのは、当然無理ということで、有名なヴィクトリア&アルバート博物館をはじめとして、サウスケンジントン周辺の博物館に行き、時間的に余裕があれば前回行けなかった自然史博物館の恐竜展示を見に行くことにした。

ところで、以前からホテルの朝食に「Japanese」があるのは気づいていたのだが、昨日別の宿泊客がとっているのをちらっと見ていた。相方も食べてみたいということだったので、あえてパッケージに入っている無料のコンチネンタル・ブレックファーストはやめて、Japaneseを選択してみる。
「15分ほど待ってね」ということで、しばらく待つと、四角いお盆にセットしたものが出てきた。内容は普通に、ごはん、焼いた鮭、味噌汁、ゆで卵に、味付け海苔(湿気てた)とおつけものがつくというもの。ごはんこそタイ米じゃなくて、ちゃんと普通に炊きあがっていたが、鮭は脂がのりすぎていて朝食向きじゃなかったし、みそ汁もなんとなくインスタントにわかめを足したっぽい。ゆで卵も温泉卵かと思ったら落とし卵で、まずくはなかったのだが、たしか夜のコースと同じくらいの金額だったような気がするので、そこまでして食べるものではないなぁという感じだった。でも、おなかはいっぱい。ヴィクトリア&アルバート美術館の中

朝ごはんも食べたので、まずはサウスケンジントンへ移動。
前回はサウスケンジントンを降りて、矢印の通り出ればすぐ着いた記憶があるのだが、なにしろ今はロンドン地下鉄はどこも、2012年のオリンピックに備えて、リノベーションの最中なので、そんなにきれいに行けない。
途中で、入口につながっているらしい出口を見つけたのだが、別の展示会の入り口であるかのように、大きくその展示会の看板が立っていたので、違うのかと思って通り過ぎてしまった。

なんとかたどり着いたヴィクトリア&アルバート博物館は、世界各地の意匠デザインに特徴のある工芸品などが展示の中心。しかも、何しろヴィクトリア&アルバート博物館なので、建物や部屋などをそのまま持ってきて置きました、みたいな豪快な展示も多いので、面白い。ヴィクトリア&アルバート美術館の現代デザイン
しかし広いので、じっくり見ているとまた時間がなくなるだろうということで、途中からはめぼしいもの以外は流し見。
現代の製品デザインのコーナーでは、今となっては懐かしい所期型iMacなども並んでいて、社会史的な展示としても面白い。

途中で、中庭が見られるところへ出たのだが、中庭も池を中心に広々ととってあって、いい雰囲気なので、見物疲れしていたこともあって、適当にすっ飛ばして中庭に出た。
カフェもあって、例によって博物館本体は無料なので、この場所だけを楽しむために入ってきてそうな人も多数。
自分たちは次の予定もあったので、ぐるっと回っただけだけど、確かに時間に余裕があれば、池の傍でボーっと座ってても良さそうな感じだった。

次に、前回駆け足だった自然史博物館。今回もそんなに時間はとっていないのだが、とりあえず恐竜コーナーと前回あまりの充実っぷりに足を踏み入れることすらできなかった鉱物コーナーを見ることにする。自然史博物館の恐竜
恐竜のほうは、残念なことにメインのT-rexは「手術中」ということで見られなかったのだが、それでも子どもが好きな恐竜ということで、興味を持って生態など知ることができるように、いろいろ工夫されていて、化石などもどこからでも全体像が見れるように上につられてたり(本当はT-rexの展示に至る渡り廊下のようなところから見ることができるらしい)と、展示方法自体も面白くて、良かった。

次に鉱物コーナーへ行こうと思ったら、前回は見なかった人体についての展示があったので、ここにも寄ってみた。だらしなく座った妊婦の解剖図など、ちょっとそこまで見せなくてもというのも多かったが、よく見ると人体がいかに複雑にうまく作られているか、わかりやすいようになっていて、なるほどなあと思わされた。
目の錯覚とか、筋肉の働きとか、実際に体験できるというのも、子どもにはいいだろうと思うし。
その後鉱物コーナーに行ってみると、なんと前回はほとんど人がいなかったのに、ついに世間に鉱物の波が押し寄せたのか、ずいぶん人がいて驚いた。すいていたら、端まで一列ずつ見てやろうとか思うところだが、混んでいたので、展示台の数がすごいねぇ…というのを見て喜んで終わってしまった。科学博物館の自動車そのまま展示

そんな感じで、最後は科学博物館。
どのガイドブックでも、ここはヴィクトリア&アルバート博物館と自然史博物館に次ぐサウスケンジントンの三番手の扱いで、あんまり詳細に書かれてはいなかったので、それほど期待していなかった。
しかし、さすが博物館や美術館の充実した国なので、展示手法を凝るのはお手のものという感じで、これはこれでまた一日つぶれるような面白い展示になっていた。
当然、全部見て回っている時間はないので、適当にピックアップして見るが、開発当時には世界最速だった蒸気機関車「ロケット号」や、世界初のX線投影機など、産業革命の国ならではの展示がいくつもあって、へー!これがあの!という感じ。ほかにもいろいろあるのだが、実際並べてあったらたいしたことないようなものでも、装飾や並べ方の工夫なんかでいくらでも面白そうになるんだねぇというのがよくわかって、興味深かった。

上の方の階では医療や医学についての展示が集中的にあった。これは興味のある人が見るととても面白そうなものがいっぱいあったので(最初の人工心肺装置など)、相方は全部写真に収めて帰りたいくらいだったようだが、きりがないのであきらめていた。手術室の展示なども、現代の手術から、過去の(けっこう大雑把な)ものまで、実物をなるべく活用した展示で、いかに進歩したかがはっきりわかるようになっていて、現代に生まれてよかったねぇと思える。科学博物館 手術室

なんとか駆け足で3博物館を回ったので、ややぐったり。
科学博物館のカフェで糖分を補給して、次の目的地へ向かう。
次は去年も行ってみて、全部買い占めたい!とか言ってた、隣の駅スローンスクエアにあるプリングルズの本店へ。

今年はいいものはすでに売れてしまったのか、セール品にはあまりいい物がないか、サイズがない。去年はセール対象外の秋冬物まで買ったのだが、こちらも流行は向こうのほうが進んでいるのか、いまいち趣味に合わず。結局4品くらいしか買わずに出てきた。
しかし、それなりに放っておいてくれるけど、必要なら他の人を呼んででも接客してくれるとか、VAT(付加価値税)の払い戻しを確認してくれるとか、接客の良さは健在。
メンズは地下1階なのだが、お店の入り口にさらにセール品が(わかりやすいようにか)置いてあって、これもよく見ればよかった!と思ったが、まあそこまで意地になって買わなくても…と思って、気分良く出てきた。

次にナイツブリッジまで歩いて、ハロッズへ。
ロンドンのお店は、たいてい6時には閉まってしまうので、博物館も買い物も同じ時間帯に済ませないといけないのがつらい。さすがにハロッズは、観光シーズンなので、ちょっと遅くまで空いてるし、最後でも大丈夫だった。ハロッズ 遠景
ナイツブリッジ近辺は、高級アパートメントなどもあって、都心ですごく便利なのに、わりと閑静だったりして、相方はいたく心惹かれた様子。こんなところにアパートメント借りたら、1か月と生活が持たないんじゃないだろうか…。

なんとか到着したハロッズは、何がどうしてこんなに?と思うくらいの混雑。渋谷のハチ公前の交差点を歩いてた人がそのままお店の中になだれ込みました、みたいな感じ。
1階はお土産物コーナーもあるので、特に観光客が大勢押し寄せていて、「世界で唯一ドレスコードのあるデパート」とかいうイメージでは全くなく、ヨドバシカメラとかそんな感じ。
いかにもイギリスというお土産として、買いたいものがいくつかあったので、仕方なく入ったが、そういう目的でもなかったら、即座に出てきてしまったかも。
デパートとしての規模は、他よりも大きい。テナントも有名どころは一通り入ってるので、とりあえずブランド物なども含め一通り一気に見て回りたい人には良さそう。
なんとか買い物が終わったので、夕方のますます混雑してきたナイツブリッジをちらっと見て、地下鉄でホテルの近くまで帰った。

晩ご飯は、ちょっと前に通りかかって目をつけていた、持ち帰りのケバブ屋さんで買って帰ることにする。
普通にフィッシュ&チップスを買ってみたが、ちょっと脂っぽいものの、十分食べられる味だった。


Author: talo

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