昔あったイヤなことを、わりといつまでも覚えていて、思い出してはイヤな気分になるほうだ。
わりと最近になって、そういう記憶たちのうち、もうそんなにイヤな記憶でもないことに気づいたのは、2006年のローマ旅行の際に、ポンペイへ行く現地ツアーで一緒になった下品な夫婦のことなので、かれこれ5~6年は、執念深く「イヤだなぁ」と思っていたことになる。
そんなに覚えていて、反芻しては、イヤな気分になっても、自分には何の利益にもならないことはわかっているのだが、不思議と、良かったことは思い出そうとしないと思い出さず、イヤなことは不意に自然と思い出されたりする。そうこうするうちに、イヤなことのほうが、思い出す回数が多いので、記憶が鮮明になってきてしまう。
頭の中は、楽しかったことより、イヤだったことのほうが、圧倒的に多くを占めている状態だ。
かといって、ネガティブな思考の人間かと言われると、そうでもないので、人間とは複雑なものだと思う。