東京の中心

ちょっと古いけど、こんな記事があった。
厳しい時代に「生き残る」には/第99回「副都心線」開通で東京に何が起きる

この中で、筆者の森永氏は

 「都市は西に動く」という法則をご存じだろうか。もちろん例外もあるが、世界中の多くの都市で、昔からそうした現象が起きているのはよく知られている。

 東京はその典型的な例だ。かつて、日本橋、神田、浅草が東京の中心だった時代もあった。それが徐々に西に動き、ファッションは六本木、麻布、青山がリードするようになり、商業では渋谷、新宿が中心となってきた。現在では、山手線を越えて西側の町に最先端の文化が集まるようにさえなっている。

という分析をしている。

これまで、個人的には、東京の中心は北から南へ移動してきているという認識だった。
そして、目下のところ、羽田の国際化、リニア新幹線開通、山手線新駅に伴う開発と、どうやらその移動は品川をとりあえず目指してるのが現況になっていると思っていただけに、そういった諸条件をまだ織り込んでないとは言え、東から西へという移動軸の見方があるというのを知って、けっこう驚いた。

確かに、新宿も池袋も、巨大な市場とそれに見合うだけの商業や文化施設を整え、それなりに大きな街ではあると思う。
ただ、これが東京の中心かというと、どうだろうか。
池袋も新宿も、それ自体として大きいとか、影響力があるというよりは、都心に入れなかった郊外住民を後背地に多く抱えてるが故の影響力ではないかと思う。
それはあくまで、中心から発せられる文化なり権威なりムーブメントなりを、追随する存在であって、それ自体が何かを発生させて引っ張っている存在ではない。
そういう街なり、構成員なりを、中心と考えてしまうと、確かに違った角度から世間を見ることにはなるものの、あくまで亜流の考え方であって、本流的な把握を曇らせてしまうんじゃないだろうか。

自分のいまの立場からすると、東京の重心が西へ傾いてくれるのなら、大歓迎というところだ。
しかし、現実は六本木なり、丸の内なり、銀座なり、あるいは晴海なりの、東側が東京というものを常に作り出していて、それが周辺に波及していく中で、西側では構成員が多いだけに、盛り上がって見えているだけにしか思えない。

果たして新宿、渋谷、池袋という街が、銀座や青山を従えるときは来るのか。
はかない望みながら、このシナリオが現実のものとなってくれると、もう少し便利になるのかもしれないと思ったりはする。


Author: talo

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