『少年は残酷な弓を射る』

幼いころから母親に懐かなかったケビン。アーチェリーを趣味にしていた彼は、それを用いて大事件を引き起こしてしまう。

どっちかっていうと、ケビンの話じゃなくて、母親の話。
子どもの成長過程での「この子は何なの?どうすればいいの?」という母親の当惑や怒りや悲しみは、少し極端に描かれてはいるものの、きっとどの親でも感じることがあるはずで、そういう意味では共感できる題材を、うまくストーリーに活かして、親子の絆を考えさせる作品に仕上がっていたと思う。

しかし一方で、事件後の母親の苦難の生活は、それなりに詳細に描かれているだけに、共感できる場合はいいけど、そうでない場合は話を散漫にしているだけにしか見えない可能性はある。
最終的にエンディングまで行くためには、必要な展開ではあるんだけど、比重が大きくなりすぎていたというか。

事件の引き金になったのは、夫婦のあり方なんだけど、この父親のほうのキャラクター設定が非常に良かった。
基本的に善意の人なんだけど、自己中心的なところもあり、やや無神経という、どこにでもいる、誰にでも似通っている人なのに、それが問題をややこしくしていくというのが、話の展開にうまく活かされていた。

タイトルは話と合ってない。


Author: talo

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