浅田真央のステップ

先日のフィギュアスケートのグランプリ・ファイナルで、女子シングルは浅田真央が優勝となった。

今シーズン、浅田真央はこれで、国際大会で3戦3勝と非常に好調だが、その内容としては、ファイナルはともかく、中国大会、NHK杯では、いずれもフリーでジャンプのミスが多く、内容としては薄氷の勝利だった。
しかしそれでも、3戦して3勝と、結果から見ると非常に安定しているのは、ステップとスケーティングが非常に優れているということが大きいと思われる。
ジャンプで失敗しても、演技構成点がもともと高いので、あまりぶれずに常に高得点が出せているのだ。

この方向性になることは、スケーティングを重視する佐藤コーチについた時点で、予想されていたが、ここまで伸びるとは、世界のジャッジもかなり驚いているだろうと思う。
特にフリー後半に入っているステップは、非常に難度が高く、エッジの切り替えが高頻度で行われる上に、終盤は蹴り出しがほとんどない状態で、エッジの切り替えだけで進んでいくという、足が疲れているこの時間帯には、驚異的と言っていいくらいの内容となっている。

これまで、浅田真央の演技の評価は、ジャンプが中心だったため、ジャンプが決まるかそうでないかで、大きく点数に違いが出ており、またそれはキム・ヨナとの勝負となったときに、勝てない理由でもあり続けていた。
しかし、キム・ヨナのスケーティング能力は確かに非常に高いレベルではあるものの、現在の浅田真央であればそれに匹敵こそすれ、点差が開くほどは劣っているとは思えない。今の浅田真央なら、同程度の出来栄えなら、キム・ヨナには勝てるだろうという内容になってきている。

キム・ヨナも週末のドイツの競技会で非常に良い内容だったようで、今季最高得点と報じられているが、実際は浅田真央とそんなに大きな点差はなかった。
キム・ヨナの演技ではミスが少しあり、浅田真央のフリーも少しミスはあった。ただ、ショートプログラムの採点が、今回のグランプリ・ファイナルでは全体に厳しめだったことを考慮すると、同じ評価ならおそらくほぼ同程度か、浅田真央のほうが勝っていた可能性がある。

ジャンプが完璧でなくても勝てる浅田真央というのは、夢のような完璧なスケート選手だと思う。
本人もこの価値を十分に感じていると思うので、落ち着いて技術をさらに高めていってほしいものだ。


Author: talo

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA