婚活ブランド

婚活市場においてブランドとされ、またそれを獲得したら勝者とされているのは、医師・弁護士・会計士の三大士業従事者だろう。特に最近は、弁護士・会計士の過剰供給による待遇格差の拡大で、国の制度によって守られている医師が、この三つの中で突出して高評価となっている。

しかし、たとえば婚活の結果、男性医師と結婚できた女性が、もう一度同じことをして成功できるかというと、それはちょっと難しいんじゃないかと思う。
ところが成婚した本人は、これも私が医師をターゲットにした自分ブランドのマーケティングに成功したから、と思い込んで、医師と結婚する方法という情報商材を何万円とかで売りはじめたり、コンサルティングをし始めたり、あげくに夫の知人・友人のつてを紹介することで医師専門の結婚相談所業に乗り出したりする者まで出始めると、この人たちはとことん自分好きなんだろうなと、あきれるしかない気分だ。

そういう、医師婚成功者たちの間で、自分の夫を「ドクター」あるいは「先生」と呼ぶのが、どうもはやってるらしい。
自分もごく最近知って、まさかそんなと思っていたら、実際には見聞例やらブログやらも散見され、ほんとらしい。「うちのドクターが」とか「先生に聞いてみたら」とかいう表現で、夫のことを話すのである。おかしな夫婦ではないだろうか。
もちろん、その人たちの価値の源泉は「夫が医師であること」なので、夫が医師であることを常にアピールしながら話さねば、自分への他者からの尊崇が下がってしまうだろうと懸念して、そういうことをしているのも、無理はない。

医師である夫と結婚した素晴らしい私、という、医師である夫に価値があって、自分はその余慶を受けている立場という現実とは逆に、私が素晴らしいから、医師である夫も結婚したいと思ったのだ、という図式にいかに転換していくかというのが、コンサルティングや結婚相談所業への展開だとすると、そこまで恥知らずにはなれないけど、立場は十分にアピールしたいのよ、というのが「ドクター」「先生」と夫を呼ぶ行為、というところかなぁと思う。


Author: talo

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