ギリシャの再選挙が決まったので、そっちのほうが大ニュースになってしまって、流されたんだけど、JPモルガンの巨額損失は、最終的に2,000億円くらいになりそう。簿価ですでに1,600億くらいの損失ってことで、これからそれを売る(正確には、買い戻す)のがわかってるし、ますます市場価格は上がるはずなので。
しかも、もし今週までに処理が終わってなかったとしたら、ギリシャの再選挙でさらに損失は膨らんでるはず。
何しろ、損失の原因はCDS(クレジットデフォルトスワップ)の売り持ちらしいから。
(※その後の報道によると、発表時点で処理は終わってなかったようで、その後損失は4,000億円程度にまで膨らんでいるようです。)
JPモルガンは、2月の段階で世界経済の不安が減退したので、今後CDSは値下がりするだろうと思って、どんどん売りを増やしたらしい。
ところが、CDSの売りが積み上がってるということは、最終的にどこかで買い戻すはずと見た別の投資家が、逆にどんどん買いを入れたっぽい。100円で売りに出して、あとで80円に下がったところで買い戻せば、20円もうかる…と思ってたら、何のことはない120円に値上がりしてしまった。さあどうしましょう、という状態。
JPモルガンって、リーマンショックのときも、いちばん損害が軽微で、手堅い運用で知られてただけに、こんなことになるなんて…という市場への衝撃は、けっこう大きかったと思う。
特にアメリカでは、金融規制を緩めようというのが、共和党と財界の共通目標になってて、今や金融機関のリスク管理は自主的に強化されてるから法的規制は不要ということで、ロムニーなんかも大統領選の目玉の一つにしてたくらいなんだよね。
それが、この有様。
当然、規制緩和の機運は下がるし、ロムニーの政策が正しくないだけじゃなく、投資家出身であることまでなんとなくうさん臭く見えてしまうことになってきてる感じ。
そんなわけで、単なる巨額損失じゃなくて、大統領選とか、今後の金融のあり方にまで影響を与えてるという点で、JPモルガンの事件は、ギリシャよりもあとを引くかも。