東芝の粉飾決算については、過去の3社長の競合関係の結果ということで、だいたい結論が出ている感じだが、ここへきて彼らの大ボスとも言える西室相談役の責任を云々する報道が少し出たりしている。
個人的な感想としては、もちろん西室氏の責任は大きいと思うし、糾弾されるべきものが何もないわけではないのは、すでに周知のことなんじゃないかと思う。
ただそれが、あんまり大々的に議論にならなかったのは、結局は西室氏抜きで誰がこの事態を収拾できるのかという、大口ステークホルダー達の判断があったんだろう。
西室氏自身はべつに、優れた経営者でもないし、事態収拾に手腕を発揮できる人でもない。でも、これまでいくつもの修羅場を乗り越えてきた経験と、何度も火中の栗を拾ってきたという実績は、東芝関係者じゃなく日本中で探しても、なかなかこれほどの人はいないだろう。
そういう人が、現に相談役として存在して、何かしら重石を効かせてくれてなければ、どんな大企業でもあっという間に倒産することだってあり得る。西室氏自身の手腕より、これまでの実績と人脈からもたらされる、利用できる豊富なオプションが重要なわけで、だからこそみんな西室氏が諸悪の根源の可能性をわかってながら、それを表だって言うことなく、任せてるというのが、現状だろう。
まあ報道関係は、そういうことも含めて、あれこれ書くのが仕事だと思うので、西室氏批判記事自体は仕方ないと思う。でも、隠れた巨悪がまだいるぞ的に、鬼の首を取ったように書くとなると、それは違うんじゃないかと。
そんな当たり前のことを書くのがジャーナリズムなんじゃなくて、もし書くのなら、そういう西室氏に頼ってるステークホルダー達の姿勢について書くべきなんじゃないのと思ったりするわけで。
今後は、西室氏の院政継続か、室町氏が徐々に権力を接収して折を見て自分の院政に持ち込むのかというところになってくるのかもしれないが、社長に人材を得ずに再建も提携もできず右往左往してるシャープよりは、ずいぶん恵まれてると思うし、お金になりそうな事業もいくらでもあるので、つまらない批判をいちいち気にしないで、東芝には再建を頑張ってほしいと思う。