7月15日(木)
いつもそうなのだが、旅行は半分を過ぎると、時間が過ぎるのが早くなっていく。
今回の旅行も、7月10日の夕方に着いて、7月17日の昼に発つので、昨日から後半のはずなのだが、昨日が終わった段階で「もう2日しかない!」という感じ。
仕方ないので、2日で押し込める内容を考えることにする。
まず、結局ほとんど降らなかったのだが、ここのところほとんど毎日、天気予報が雨だったので、行くのを控えていた、グリニッジへ。
この日も、曇りの予報だったのだが、雨でも降らないんだから、曇りならなおさら降るまいと、勝手に決めて行く。
グリニッジは最近急に開発の進んだ、ウォーターフロント「カナリーワーフ」の先にあるので、地下鉄のようで地下鉄でない、「ドックランズ・ライト・レイルウェイ(DLR)」で行く。
地下鉄もきれいなところはきれいなのだが、DLRは最近できた路線なので、最初から考えて作ってるっぽくて、さらにきれい。しかし、あまり需要が旺盛な路線ではないだろうと見越してか、コストカットがけっこう行われていた。まずそもそも、改札がない。駅の出入り口に、券売機とICカードの検札機があるだけ。それじゃあ無賃乗車しほうだいかというと、車内に人が乗り込んでいて、時折検札にやってくるようになっている。しかも、この検札の人は、車掌を兼ねているので、車内を回りながら車内放送ができるように、ドアの横には放送やドア操作のボタンがついていて、車掌のキーをつなぐと操作できるようになっていて、よく考えてあるなぁ!という感じ。
たぶん、各駅に自動改札を何台も置くより、こういう人を巡回させたほうが、コスト的には安いって計算した結果なんだろう。車掌さんも、やりがいがあって良さそうだし、良い割り切りだと思う。
グリニッジに着くまでの間も、ロンドンの街とはずいぶん違う、カナリーワーフのオフィス街が珍しくて(よく考えると、日本の普通の新しいオフィスビルが並んでるのと同じような感じ)うれしがって写真を撮ったりしてると、グリニッジに着いた。グリニッジ駅も当然のように何もない上に、行きは結局車掌さんも回ってこなかったが、階段を下りたところで、ICカードだけタッチさせて出て行く。
駅からグリニッジの天文台までは少し歩く。途中に、有名なマーケットがあるらしいのだが、土日以外はそんなに大規模でもないみたいなので、前だけ通る。
天文台に行く途中に、海事博物館というのがあるので、入る。
しかし、ロンドンのほかの博物館とは大きく違い、それなりにお金をかけて、ジオラマみたいなものを作ったり、物を立て並べたりしているのだが、相互に関連性がなく、また興味を抱かせるような工夫が全くない。場所を無駄に使っているという感じだ。
しかも館内に撮影禁止のものが点在していて、ここはいいけど次はダメとか、エリア分けされていない。もうちょっと、アドバイザーか何か呼んだ方がいいように思った。
この頃すでにずいぶん天気は曇っていて、風もあったのだが、その海事博物館の裏山みたいなところを登って、天文台へ行く。
ここはずいぶん広い芝生の丘になっていて、天気が良ければピクニックに良さそう。北側に遮るものが少ないので、ロンドン市内が遠くに見えるあたりも、ちょっと郊外へ来たっぽくて、リラックスできるし。
場所が広いので、遠足にも好適なのか、前後してどんどん幼稚園や小学生くらいの団体が来ていた。
グリニッジ天文台は、なにしろあの世界標準時と子午線のあるところなので、ロンドンには他にもいろいろ見るものはあるが、これこそ絶対世界に一つしかないので、すごく楽しみにしていた。
実際は線が引いてあって、時計があるだけなのだが、それでも天文台には小さいながらも天文に関する博物館がついていたり、昔の天文台の建物を見られるようになっていたりして、それなりに楽しめるようになっている。
当然ながら、子午線のところは、撮影しようとする人で大混雑。しかも、小学生などは何の線なのかわかっていないようで、線のこっちがわから向こう側を撮ったりしてる。いやいや、線そのものに意味があるんですよ。
天文台の丘を降りる頃には、遠足がどんどん激しくなってきていて、そこらじゅう子どもだらけ。天気はまだ良くないが、子どもが走り回ってるので、なんだか行楽日和のような雰囲気になってしまっていた。
帰りはカティーサーク号が展示してある、カティーサークの駅から帰ることにして、途中にガイドブックに載っていた、「大碗麺」という中華料理屋さんに行く。ここはとにかく大盛りが有名らしく、価格も安いので、若い人が大勢入っている。味はどうかと言うと、ちょっと中国人っていうだけで料理人でも何でもない人が、食材仕入れるルートがあったので始めてみました…という程度。まずくはないんだけど、具材とかが既成加工品っぽくて、麺もよくほぐれてないし、いまいち。
でも、中華麺の味なんて、こっちの人とか、旅行客はわかんないだろうから、安くて量が多かったらそれでいいように思う。
お店に入るところで、自分たちの前に、障がい者の人の集団がいたのだが、全員で座れる席に案内されたら、一人の人が、その席じゃいやみたいで、特に何も言わないのだが、引率の人に首を振って、なかなか動こうとしない。
もういい年のおじさんなのだが、その動作が子どもみたいで、子どもって確かにそういうこだわりあったりするよねぇと、なんとなく微笑ましかった。
その人は暴れるとか騒ぐとかもないので、引率の人も手がかからないし、かわいがっているのか、仕方ないねっていう感じで、いっしょにお店の外でみんなを待つことにしたらしかった。
大碗麺を出たあとは、またDLRに乗って、ロンドンに戻る。
次は、前回は遠景で屋根だけ見たコヴェントガーデン。このころから、天気はだんだん良くなってきて、少し離れた駅で降りて歩いたのだが、暑くなってくる。
コヴェントガーデン自体は、ちょっとしたショッピングモールなのだが、大道芸人などが常にいて、楽しそうな雰囲気。行ってみると実際、平日の昼間と思えないくらいの人がいて、またカフェでは歌を歌って聴かせている人などもいた。
表で大道芸をしてる人がいて、その人は普通にジャグリングをしているのだが、ボールとナイフとエンジンをかけたチェーンソーをお手玉してるので、ずいぶん怖い。
隣に交通博物館があるので、ちょっとのぞくだけのぞいて見ようかと思ったら、有料だったので、時間もないからもったいないと、次回また来ることにして、次の目的地のペンハリガンに行く。
ペンハリガンは王室御用達の香水やせっけんの専門店。ホテルのすぐ前にもお店があるのだが、前回接客がよかったここのお店に行く。今回も、男の人が接客してくれたのだが、いろいろお勧めなど教えてくれたり、提案してくれたりしたので、二人であれもこれもと買ってしまう。
お店の人も、自分の案内で売れたのでうれしかったのか、香水のサンプルをポンポン入れてくれたりして、気持ちよく「じゃあね」という感じで出てきた。
ここからは、歩いて帰れることがわかっていたので、歩く。
帰る途中に、いずれは行こうと思っていた、つい最近ボンドストリートにできたヴィトンに寄った。ヴィトンはロンドンではメンズをハロッズ内の店舗でしか展開していなかったのだが、新装なったこの店舗では、すべてのラインを揃えている旗艦店。服なんかもかなりいろいろあるので、サイズがあるかどうか聞こうかと思ったのだが、夕方に行ったせいか、混みすぎ…。
夏のセールの最終版なので、ブランドショップの並ぶボンドストリートには、いかにもセレブっぽい感じの人が大勢押し寄せているのだが、ヴィトンはセール中でもないのに、いちばん混んでいた。
仕方ないので、帰ろうと思ったら、去年はそんなに大したことないと思っていた、バーバリー・プローサムが、今年はウィンドウ見た感じではなかなかいい。思わず入ってみたら、ちょうどいい感じのコートがあったので、買ってしまった。
このときの接客の女の人は、なんだか調子乗りのおばさんという感じの人で、風貌もラテン系なのだが、「これはどう?あっちはどう?」と、売れそうとなったら、ゆっくり見る間もないくらいあれこれうるさく勧めてくる。「日本から来たの?私、日本大好きなのよ」とか、いいかげんなことを言ってきたりもする。
ただ、態度は適当なんだけど、やることはけっこうきっちりしてて、梱包もすごい丁寧に作ってくれたりしたので、変な人だねぇと思ったけど、それなりに満足。
そんなこんなで、結局けっこうな距離歩いたので、まだ夕方だったし、ロンドンは暗くなるのが遅いので、暑いくらいだったのだが、そのままホテルへ帰って、晩ご飯を食べた。
この日は、AMEXの宿泊プランについている、フリーの夕食で注文したのだが、最終的にチェックアウトの清算のレシートでは、初日の夕食のほうがフリーになっていた。コースなので、料金は同じなんだけど。
晩ご飯が終わっても、まだ外は明るいので、ハイドパークまで行くことにした。
ハイドパークもホテルから近いので、前回ロンドンに来たときも行った。そのときは広いパークの東南隅あたりを見て回ったのだが、今回、パディントンからタクシーに乗ったときに、東北側を見ると、ずいぶん違ったような感じで人も多かったので、今日はそこへ行ってみた。
もうさすがに夜9時近くで、暗くなりかけていたので、人はみんな帰ろうとしていたのだが、それでもどんどん向こうの方から人がやってくる。こんなにたくさん、公園にいたんだねぇという感じ。
そこから、マーブルアーチという門をちょっと見に行って、戻ってきた。
このあたりは、通りも建物も、碁盤の目状になっているので、自分がだいたいどこにいて、どうやったら帰れるかの見当がつけやすいのだが、相方は相変わらず、自分がどこにいるのか、全くわかってなかったらしい。