ロンドン旅行記2009 第6日(市内観光)

7月16日(木)

なぜかロンドンにいながら、ずっと郊外観光ばかりしていたのだが、今日明日はさすがに市内観光の予定。
せっかく休暇で来てるんだし、ちょっとはゆっくりしたいし、アフタヌーンティーもまだとってないし…という感じだったのだが、実際にはそんなにのんびりしていられないことが発覚。
なにしろ、市外にばかり行ってたので、まだ博物館も美術館も行っていなければ、寺院も一つも見ていない。しかも、そもそもロンドンにしたのは、このポンド安とバーゲンの重なった時期を逸すまいという動機もあったのに、買い物も一つもしていない。
ロンドンアイのキャビンでも、ロンドン滞在にも慣れてきて、地下鉄も使いこなせるようになったので、見たいところはいくらでもある。

とりあえず、あれこれと勘案したあげく、見たいところの半分はあきらめて、さらにアフタヌーンティーもあきらめて、次回また近いうちに来ることにしましょうということにした。
さて、今回の訪問で行くことにした数少ない訪問先の一つが、まずは大観覧車ロンドンアイ。なぜかブリティッシュエアウェイズ運営の、このロンドン新名所は、とりあえず一番高いところから手っ取り早くロンドン市内を見渡せるので、はずせない。
幸い、パソコンも手に入れたことなので、チケットを買うのに並ばなくていいという、ネット予約をする。このネット予約がややこしくて、普通のチケットとファストトラックチケットがあるのだが、最初は「並ばなくていいやつ」と思ったので、ファストトラックかと思ったら、これがバカ高い。倍くらいする。えーそんなばかな…と思って、通常券で予約して行ったのだが、実際に行って見ていると、乗るのに並ぶのはそんなに長時間ではなく、チケットを買うのに並ぶほうが長いので、時間指定券で普通に買って、30分前くらいに行けばいいだけのことだった。ロンドンアイからの眺め

まずは朝食は、普通にホテルでとった。
普通の時間にホテルで朝食をとれたのは、初めてのような気がする。しかも平日だったので、ビジネスマン率高し。
一方で(この前のクレームのせいかどうかはわからないけど)、ホテル側もこちらの顔を見慣れてきたので、初日の朝は無愛想だった責任者っぽい人の愛想も良くなってきて、なかなか快適。
わざわざ予約の段階で、English Breakfastを無料でつけてもらったのに、昨日は時間の都合で食べられなかったし、今日明日はゆっくり食べましょうということで、しっかり食べてきた。それにしても、ここのバターはおいしい。

次に地下鉄で移動。ロンドンの地下鉄は、もうすっかり慣れたので、移動もスムーズ。
しかし、降りた先は初めての駅。どこへどう行けばいいのか、まったくわからない。仕方がないので、自分が動物的な勘で「たぶんこっち」と言って、まったく根拠もなく適当に歩き始める。自分でも自信のないまま、しばらく歩くと、孫らしき子を連れたおばあさんが、道行くビジネスマンに「ロンドンアイどっちですか?」と聞いているのとすれ違った。ビジネスマンが指さすのを見ると、確かに自分たちの目指している方向で、間違ってなかったので、安心した。でも、思ったより駅から遠かった。

降りるときにはけっこう混んでいたロンドンアイは朝10時からで、10時半の回で予約したのだが、まだまだすいている時間帯だった。
チケットセンターに入ると、自動発券機があって、カードを入れるとすぐ予約した券が出てきて、あとは乗る列に並ぶだけ。あっけないほど簡単だった。
日本だと、観覧車というと、子連れかデートで乗る物なので、箱も小さいのだが、ロンドンアイは観光用なので、箱がすごい大きい。たぶん30人くらいは楽に乗れるんじゃないかと思う。実際には、20人くらいずつ乗せて、回っていく。よく見えるように、ほとんどがガラス張りなので、下を見るとちょっと怖いが、上って行くに従って眺望が抜けてきて楽しい。
同じ箱の乗客の中に、すごい小さい子がいたのだが「オーオー!」と言ってて、かわいかった。

観覧車なので、頂上まで上がったら、あとは下りるだけなのだが、最後の45度くらい急に早くなったように感じる。そんなばかなと思っていたら、軸が同じ速度で回転していると、円周上の一点の速度はある位置で垂直方向の移動が早くなるとかいう説明をされた。そうなのかー。

国会議事堂ロンドンアイを出ると、すぐそこで熱心に客引きをしている映画博物館に入ってみたいのはやまやまなのだが、時間がないのでふりきって、ビッグベンのある国会議事堂へ移動。
これまた、ロンドン名物の建物なのだが、近くに寄ってみると、フラクタルのように、尖塔に細かい塔がついて、さらにそこにトゲトゲの意匠がついている形になっていて、すごく面白い。あいにく中には入れないのだが、見ていてあきない。観光名所なのにショップはないので、ここぞとばかりおみやげの屋台が出ていたりして、にぎやか。
ビジネス街からもほど近いので、観光客やら普通の人やらで、ごった返している感じだった。

そのまま、ウェストミンスターに移動。
ここは中に入れるのだが、チケットを買うために並ぶところが、思いのほかすいていて、なんだか拍子抜けする。まあ、並ばなくていいのは、いいことなので、そのまま入った。入場チケットには、音声ガイドが標準添付。
中はたくさんの礼拝堂に別れていて、それが一つの建物を構成する形になっているので、音声ガイドがないと、何が何だかわからない。面白いので、音声を聞きながら、ぐるっと回っていたら、ずいぶん時間が経ってしまった。
これだけの設備を、ガイド付きで見て回れるというのは、観光客対策が徹底していて、すばらしい。

ビッグベンその後、ここからどこへ行けばいいのでしょう?と思いながら、とりあえずどこかに行けば地下鉄の駅に当たるでしょうということで、歩き始めた。
結果的には、ビクトリア駅というわりと大きな駅に着けたのだが、地下鉄があちこちから集中してきているテムズ川北岸の繁華街と違って、南岸は地下鉄が分散していく途中なので、うっかりするとずいぶん駅から遠いみたいで、このときも「あれー?」とか言いながら、ずいぶん歩いたところに、駅があった。

とりあえずお昼頃にホテルに一度帰ったので、ひょっとしたらこのすきにアフタヌーンティーがとれるかもしれないと思い、電話で予約してみたら「ない」と言われる。何がないんだろう?予約の空きがないんだろうか?と思いながら、そのままお昼を食べに下りていったが、なんだかずいぶんすいている。しかし、アフタヌーンティーの準備はしている。
結果的には、アフタヌーンティーは3時からで、自分たちは2時にとりたかったので、その時間にはやってないよってことだったらしい。でも、お昼のコースはけっこうおいしかった。

ここからは、買い物ツアー。
なにしろ、ロンドンのほとんどのお店は、夕方の5時~6時くらいで閉まってしまうので、観光と時間が競合するのが悲しい。
ウェストミンスター寺院ホテルがボンドストリートのすぐそばなので、歩くとすぐにブランド店がずらり。しかもセールなので、いままで日中にロンドンにあまりいなかったので知らなかったのだが、出てみると歩いてるのは紙袋持った人ばっかり。
自分も負けじと買い物をするつもりで、まず行ってみたのは、お獅子のマークで有名なプリングル。なにしろふだんの旅行でも、あまり買い物をしないので、お店に入るの自体が珍しく、なんだかおどおどしながら入ったのだが、店員さんは親切で「メンズは2階だよ」と教えてくれた。ここの服は、デザインがいかにもイギリスっぽい、ちょっとかわいいけど、ちょっとフォーマルみたいな感じのものばかりで、いろいろほしくなるが、最初なので買いすぎてもと思って、4着くらいにしておいた。
次に、毛布のような素材のバッグがかわいい、革製品のお店があったのだが、ウィンドウに出ていたバッグは大きな物ばかりだったので、小さいものはないかと思ってのぞいてみた。あいにく、数少ない店員さんが接客中で、店の中を見回したが同じサイズしかなかったので、たぶんないだろうと思って、出てきた。
次は、日本未進出のBurberry Prorsum。なんでも、雑誌で見てずいぶん良かったとかなので、期待して入ってみたが、なんてことないものばかり…。お店もずいぶん大きかったので、ここでたくさん買おうと思っていただけに、かなりがっかりして出てきた。
ついでに、VanCleef&Arpelsに寄ってみるが、ほしい時計は在庫なし。でも、店員さんはずいぶん愛想が良かった。(ドアマンの人は、例のインド英語で、何言ってるのかわかんなくて、困ったけど)
さらに、ハリー・ポッターに出てくるアーケードのモデルにもなったと言われている、バーリントン・アーケードに行ってみる。ここは高級品展ばかり並んでいて、夜はアーケード自体のゲートが閉まるという、ちょっと特別な感じのする商店街。お店自体は、こじんまりした感じで、ただ見て歩くのが楽しいという雰囲気だった。アーケードの通路はカーペット敷き。

アーケードを抜けると、ピカデリー大通りに出て、そこからハイドパークコーナー、ナイツブリッジといく道も、ハロッズなどもあるショッピング街なので、ここも少し歩いて、Burberry Prorsumのもっと品揃えの違う店がないかと思って探したが、なかったので戻った(翌日に気づいたが、もっとナイツブリッジ寄りにあった)。

そこから、夜にならないうちにと、こんどはコヴェント・ガーデンのほうへ移動。頼まれていたものやら、小物やらを買いに行く。
商店街このあたりは、ちょっとおしゃれな若者向けの街のようで、おしゃれな小物屋さんなどが多いらしい。ちょっと北西へ行くと、パソコンを買ったトテナムコートロードなので、このあたりは若者の街なのかもしれない。
まずは頼まれていた、ニールズヤードレメディーズという店へ、アロマオイルを買いに行く。ところが、ニールズヤードというのは、この地区の名前らしく、地図を頼りに来てみたら、どの店も「ニールズヤードXXXX」で、どれだかわからない。しかも、地図の指し示す場所には、そんなお店はない。あちこちうろうろしたあげく、やっと路地を入ったところに発見。
お店の男の人に紙を見せて、頼まれたものを揃えてもらって、ミッション完了。

そこから、文具の店などをのぞくつもりだったのだが、ガイドブックに書いてあるほどのこともなかったので、そのまま移動。ペンハリガンという皇太子御用達の香水の店へ。
ここは、ホテルの斜め向いにも支店があったので、そこへ行ってもよかったのだが、せっかくなのでということで、行ってみた。お店はちょっとクラシカルな感じの、間口の狭い奥行きのある店で、他のロンドンのお店もそうなんだけど、わりとちょっとづつ商品が並べてある。
どういう配列かわからないので、どうしましょうという感じできょろきょろしてたら、お店の人が声を掛けてくれた。これこれこういう目的で何かいい物があればと思って…というと、いくつか進めてくれたのだが、そのうちのハンド&ボディクリームを選ぶと、さらに香りがいくつかあるということで、嗅がせてもらった。店員さんが「ぼくもこれが一番好き」という、2つめに嗅いだローズのがいちばん良かったので、それを買った。
品物は普通に紙の手提げに入れてくれるだけなのだが、その上からお店の香水をふりかけた包装紙をくしゃくしゃっとやわらかく丸めて2枚入れてくれて、ほのかに香って、簡単なのにいい感じの包装だった。

そこを出たら、もう特に買い物しないでもいいやという感じになったので、そのままピカデリーサーカスへ出て、大きなお店で配り物用のお菓子などを買った。
帰りはそのままピカデリーサーカスの近くの「亮」という、日本食屋さんに行ってみた。ラーメンとか定食とか、一般的な日本食を、ロンドン価格(ちょっと高め)で出しているのだが、ちょっとあっさりしたものを食べたいときに便利そう。店員さんも日本人なので、まるで日本にいるように、普通に日本語でオーダーしたりして、妙な感じだった。お店自体はあんまり清潔でも内感じだけど、店員さんは親切で、料理の出てくるのも早いし、この店があればロンドンで暮らしてもやっていけるなぁと思った。


Author: talo

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