ロンドン旅行記2010 5日目

7月14日(水)

とりあえずこの日は、午後にアフタヌーンティというイベントを控えているので、午後遅くならないうちに戻ってこないといけないので、じっくり見物する系の観光は控えて、スポットめぐりの日にした。

昨日、朝食に「Japanese」を頼んだのは、わりにインパクトがあったらしく、朝食を食べに行くと「今日もJapanese?」とか聞かれる。いやいや、もういいですよという感じで、普通に食べるが、そろそろホテルの人にも覚えられてきてるっぽい。セントポール大聖堂

まずはダイアナ妃の結婚式でも有名な、セントポール大聖堂。
有名なシティも近いので見ようということで、少し離れたバンク駅で下車して、歩いて向かう。朝なので出勤する人も多いので、混んでいるところでは邪魔にならないように早く歩いたりしたが、大聖堂の周囲は再開発地域などもあり、比較的ゆったりしている。
お店なども多いが、日本のビジネス街と同じように、携帯屋さんやコピー屋さん、カフェなど、実用的なお店が多かった。もちろん銀行も多い。

大聖堂の前は、小さな広場になっているのだが、建物が大きすぎてそこからだと撮影しづらい。道を渡ってから撮影しようと思ったら、こんどはバス通りなので、例の2階建てバスが引きも切らず走っていて、そもそも撮影できない。
中に入ると、短い行列ができていた。内部は撮影禁止なのだが、すっきりしたウェストミンスターという感じ。ほとんどのお墓や記念プレートが地下に収められているので、ごちゃごちゃしていないのだ。このあたり、火災で焼けたのをいいことに、過去の教訓を活かして、うまく作ったなって感じ。確かに、お墓いっぱいあると結婚式に向かないし。
ただ、ローマに対抗して作ってるっぽいわりには、豪華さではやはり英国一国でできることなので、そんなに大したことはない。セントポールからの眺め

ローマのサンピエトロと同じで、中央のドームの上部まで登れるようになっているので、登ることにする。ロンドン・アイができるまでは、たぶんロンドンを一望できるスポットとして人気があったはずなのだが、特に別料金を取るわけでもなく登れる。
ただ、階段がどんどん厳しい感じになっていくのは同じ。
まずドーム内部の頂上に着き、次に外へ出て、最後に外の頂上に行くという構成。ドームの内部では、円形に沿って座れるようになっているのだが、どういう仕掛けなのか、反対側の人の声が聞こえるように穴があいていて、確かに声が聞こえる。でも、相方はこちらの声が聞こえないとか言ってたので、単に自分の耳が敏感なのだろうか。

暑い中登ったので、外に出られると涼しくてうれしい。確かに、広い範囲が一望できるので、すごいのだが、すごいすごいと喜んでいたら、遠くの方で火事になってるのまで見えてびっくり。警備の人も火事だ火事だと見に行っていたので、そうそうあることではないのだろうけど。

さらに上まで登ると、ほぼロンドンは全域見えてるんじゃないかという感じ。でも、見えたからといってどうということもなく、あれはなんだろうねぇとか言って、涼んでから降りた。ミレニアムブリッジ
それより、最後に登るところの階段が、ビルの非常階段みたいな感じで、鉄製のなんてことないやつなのだが、なんだか滑り落ちそうでずいぶん怖かった。同じ造りなのに、下りは怖くなかったので、単に気のせいだろう。でも、それまで手すりなんか持たなかったのに、急に怖くなって、両手で手すりを持ちながら登った。あれはなんだったんだろう。

降りたら、正面のテムズ川を渡る歩行者専用の橋「ミレニアムブリッジ」を渡って、テート・モダン美術館へ。
この橋も観光名所らしく、観光客が大勢いた。

テート・モダンは現代芸術の美術館としては有名なので、世界中から観光客が来るし、あちこちの生徒が社会見学みたいなので来てるし、ずいぶん人気なのだが、自分は現代芸術の審美眼がないので、見ても面白いと思えないので、ショップだけ見ることにした。ショップはもっと充実してるかと思っていたのだが、MOMAとかヴィクトリア&アルバートほどではなかった。でも、面白い本があったので、買って帰ってきた。

カフェがあったので、午後のアフタヌーンティに備えて、昼食は食べないものの、ちょっと飲み物で糖分補給をして、次は首相官邸界隈へ移動。ホースガードの人
とりあえず、テート・モダンを出て歩いて地下鉄の駅へ向かうのだが、このあたりも再開発地域らしく、建設中のビルや新しいビルも多くて面白い。駅も、リノベーションが完了していて、地下鉄の駅がこんな近代的に!という感じになっていた。

首相官邸界隈は、もともと観光スポットも多いので、人通りもすごい。政府ビルと首相官邸はすぐそばにあるのだが、当然のように警備も厳しく、少しでも中を見ようとずいぶん人だかりがしていた。あんなに人だかりしていたら、手榴弾など持った人が近づいていてもどうしようもないだろう。

そのまま先に歩くと、ホースガードの詰め所があって、本物のホースガードの人が、身じろぎもしないで、馬に乗って見物人の見世物になっていた。ホースガードの人は、人が大勢いても馬をじっとさせているというのが、技術の見せどころらしく、馬をなでる人がいたりして、どうしても馬が動いてしまうのだが、上手にじっとさせていた。馬のほうも、たてがみの感じなんかを見ると、わりと年寄りの大人しそうな馬が選ばれてるのかもしれない。

さらにまっすぐ行くと、ナショナル・ギャラリーのあるトラファルガー広場前に出た。
ここはまた大変な観光客の数で、有名な像に登って写真を撮る人などでごった返していた。でも、そんな様子を見てもべつに面白くもないので、とりあえずそこから地下鉄に乗って、ホテルに戻った。

そしていよいよ、クラリッジのアフタヌーンティ。クラリッジ アフタヌーンティ1
今日はオックスフォードに留学中の人に会う機会を利用して、せっかくなのでアフタヌーンティでゆっくり腰を据えて話しましょうという席。
まずは、その人を迎えにオックスフォード・サーカスへ行く(留学してるオックスフォードは当然これとは別)。と思ったら、途中のスポーツショップで水着を宣伝しているマネキンが、前に通った時は人形だったのに、人間になっていてびっくりした。でもみんな、どう反応していいのか困るのか、あんまり見ていないか、ボーっと見てるかで、やってる人もやりにくそうだったので、ホテルへ戻るために通った時に手を振ったら、笑ってくれた。

しかし、ホテルに戻った時点でまだ2時半過ぎくらい。アフタヌーンティは3時からなので、どうしよう…と思ったのだが、あいにくロビーのソファなどもふさがってる。
Foyerの人に、「予約してるんだけど、外で待ってた方がいい?」と聞いてみたら、席に案内してくれた。クラリッジ アフタヌーンティ2
でも、開始は3時からなので、3時までボーっとメニューを見て過ごす。
アフタヌーンティー自体は、普通にサンドイッチ、スコーン、ケーキが次々に出てくる。飲み物はお茶のコースとシャンパンのコースがあって、どれもおかわり自由。特に時間制限もない。これで£35~40なので、安いと思う。
アフタヌーンティというと、3段トレイのイメージだが、あれは簡略化して出すためのものだそうで、ひと品ずつきちんと出すクラリッジでは、横のティーポット棚はあるものの、メインのものは普通にお皿で持ってくる。
自分はいくらでも食べられるほうなのだが、いっしょに食べた二人は節度ある人たちだったので、けっきょくおかわりしたのはスコーンだけだった。
お茶は30種類から選べるのは、クラリッジの特徴らしい。ブレンドを中心にいろいろあって、選ぶのに困るが、選んだ3つはどれもおいしかった。

結局3時から8時半くらいまでしゃべっていて、その間ずっとアフタヌーンティだったのだが、もちろん早くしないかなぁという感じもなく、おかわりは?と何度も聞いてくれるので、たぶん居ようと思えばもう1時間くらいは平気だっただろうと思う。
いつも晩ご飯食べに行くときも、9時ごろでも2~3組はアフタヌーンティの人がいるし。
あと、日本人の人はすごく「ドレスコード」を気にするのだが、クラリッジはリッツなんかと比べると、宿泊のプロモーションでもバカンス感を大事にしていて、またアメリカ人の宿泊も多いので、特に朝昼のFoyer・Reading Roomでは、ほとんどどんな服装でも大丈夫。これはべつに「場違いなのに大目に見てもらっている」とかじゃなくて、くだけた服装でもいい席に案内してもらっている人はいくらでもいるし、クラリッジ内の位置づけとしても、メインダイニングではなく、気軽な歓談の場所という感じなので。


Author: talo

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