明けて3日目。
高地に着くなり2回も気分が悪くなったので、当然メンバーの中では「高山病のひどい人」というイメージが定着。
朝ご飯をとりに行くと、みんなして「大丈夫?」と言ってくれる。たっぷり寝てすっかり元気なので、逆にこんなにすっきりの状態になってしまって、申し訳ないくらいだ。
でも、この時点でもまだ、ひょっとしたら高山病のせいなのかも?と疑心暗鬼ではあったので、意識して呼吸をしっかりしたりしていた(いま思うとバカらしい)。
朝食はホテルのレストランのビュッフェ。
内容はリマのホテルと同じような感じで、コールド主体で野菜はなく、卵料理は作ってもらえる。
ホットサンドメーカーがあって、それがなんだかずいぶんウケて、みんなホットサンドを作りまくっていた。確かに日本人は、朝ご飯は暖かいものが欲しくなるよねぇ。

こんどは昨日の空港の近所を通って、西の郊外のほうへ行く。ラパスの市外へ出てしまうと、高原の平野がずっと広がっている。
高地なので、雲がすごく近くにあって、ただの野原の光景でも面白い。そして、本当に何もないところに、リャマを飼ったり、キヌアという穀物を作ったりしている農家が点々とある。その農家はどれも、石レンガ造りで、ちょっと放置しているとすぐ泥のかたまりになってしまっているような家。リャマを飼うエリアの囲いも、石を簡単に積んだ程度のもので、電線は走っているものの、前時代的な生活をしているらしいことが見て取れる。
ティワナク遺跡は、中南米の文明でもとりわけ長く、紀元前から2,000年以上続いたもの。
基本は農作のための暦の作成を基礎に、ゆるく広域を貢納的支配下に置いていた文明のようで、遺跡も暦作成とそれに関わる祭祀のものが中心。しかし、ボリビアという国は、まだ生活のための公共投資も十分に行えないような状況なので、発掘も展示も、申し訳程度。ただ、遺跡が荒らされないように、見張りを立てているのが精一杯という状態だった。
発掘された遺跡自体も、石造りなのだが、いろいろな経緯でかなり損耗していて、状態は良くない。数少ない観光資源だし、文明としても稀有のものなので、もう少し何とかなるといいのにと思った。

ペットとしての犬の飼育環境の整備に熱心な人からすると、犬のためにはかなり劣悪な環境かもしれないが、とりあえず犬は犬でこれで幸せそうだし、もちろん生まれた犬全部が健康に育てる状況ではないが、人のためだけでない犬の幸せのある国という感じがした。
遺跡はけっこう広範囲に広がっているので、結果的にけっこうな距離を歩いていたらしく、疲れきってしまった人も出たところで、食事に移動。
遺跡近くの、ちょっとした村みたいなところに、こんなところにしてはずいぶん小奇麗な遺跡の意匠を用いた観光レストランがあり、そこで食事。中に入ってしまうと、ただの食堂で、出てくるものも一般的なボリビアの料理なんだけど、外観を観光客用にするだけでも、確かにツアーなんかで使ってもらいやすいだろうから、他にこれといって何もないところだけに、なかなか目端のきいた人はどこにでもいるものだと思う。

ちょっとこまかい麦といったような感じで、皮の部分までいっしょに煮込んでるので、食物繊維も多そう。しょせん雑穀なので、あとは味付けしだい。まずくはなかった。
あと、リャマの肉も食べた。普通に羊肉と同じような感じ。食べやすい部位を選んでるのかもしれないけど。
そこを出て、またちょっと大規模な石像を見たりしてから、こんどは「月の谷」と言われる、自然景勝地へ。
ラパスの郊外を横切って、反対側にあるので、ちょっと長旅。それまでけっこう曇っていたのに、この移動中にちょっと晴れてきたら、さすが高地だけあって遮る空気が少ないせいなのか、あっというまに日焼けしてしまった。市内観光ならよかろうと思って、日焼け止めを塗ってこなかったのが敗因。

ちょっとした裂け目も、覗き込むとずいぶん奥まで続いていたりする。
少し歩くと、広場のようなところに出るので、みんな高地なのに歩いてけっこう息も上がってるので、写真撮影兼ねて休憩。していたら、なんだか伝統衣装っぽいものを着込んだ男の人が、崖の向こうの見晴らしのいいところで、笛を吹いたり歌を歌ったり、大熱演。観光グループが来たらやることにしてるらしい。
休憩も終わって戻ってきたら、ちゃっかりチップ用の入れ物を置いていたが、立つのも怖いようなところでいっしょうけんめいやってたので、少しだけチップを入れておいた。
一般市中の物価がわからないんだけど、コインの音でありがとうありがとうと言ってたので、ちょっともらうチップでもそれなりにいい収入なんだろうか?

夕刻に、またバスに乗り込んで、こんどはわりに近所のレストランへ。
ホテルの近くは、比較的裕福な層の住む地域なので、レストランもボリビアとも思えないきれいな、日本人的感覚で言うと普通のレストラン。出てくる料理も、基本はボリビアなものの、アレンジが西洋料理風になっていて、ちょっとおしゃれに食事をするところらしい。
みんなやっと、集団としてもなじんできたところなので、会話も弾んで楽しい食事になった。ところが、明日の予定が現地ガイドの人から添乗員さんに告げられると、添乗員さんが一挙に急降下。
明日はいよいよウユニ塩湖近傍へ車で移動するのだが、なんでも、当初、昼食を取ってバスから4WDに乗り換える予定だった地点が、現地手配の都合で、昼食は車中、乗り換えはもうちょっと先ということになってしまったらしい。そのほうが早く移動できるということだったが、おそらく現地手配会社の費用の都合ということだったんだろうと思う。
もちろん、添乗員さんもそこは何となく察して、じゃあ食事はお弁当でもいいので、着席して食べられるカフェなどを手配するように要求。現地ガイドさんも急遽調整しましょうということになった。
しかし添乗員さんは、実は乗り換え地点のレストランの食事が、以前非常においしかったので、それを期待していたとのこと。それはもうどうしようもなくて、あーあという感じ。
この日はそれ以外はハプニングもなく、寝た。