There Will Be Blood

 アメリカ南部の油田開発が盛んな時期に、独立系油田開発業者として、石油の採掘に執念を燃やす男の一生を描く。

 とにかく、主人公は自分のことだけを信じ、欲望のためには手段をいとわない一方で、プライドが高く人との競争に負けることは、絶対に許せない。
 人格として顕著すぎるので、圧倒されるのだが、よく考えてみると部分部分では、実際にもこういう人はいるだろう。その人格があらゆる場面で、どのような行動をとるのかを、連続して描くことで、映画を構成しているので、終始圧迫されるような、緊張感を強いる作品になっている。

 一方で、主人公は自分のそういう性格を熟知し、競争心を抱かず、緊張を解いてつきあえる相手としての家族を、常に求めていることも描かれる。この側面が、この映画と彼を、いっそう強烈で存在感のあるものとして、構成することに成功させている。

 彼が唯一、節を屈した、第三の啓示教会との関係に、最終的に決着をつけることで、映画が終わっているところも、最後までこの主人公を描くことに徹底した話らしい終わり方で、納得できる。
 ただ、ストーリーや展開を楽しみたい人には、不向き。

5.1点


Author: talo

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