ソチ・オリンピックのフィギュアスケート(前半)

2014年のソチでの冬季オリンピックのフィギュア・スケートについて、ここまで見てきた感想は、以下の2点。
・ロシアには、何かしらの地元加点が行われているとしか思えない
・日本の高橋・木原ペアはすごいと思う

まず、ロシアの加点だが、少なくとも団体でのシングルの演技を見る限りでは、たとえば声援の大きさによる雰囲気での加点なんかは、どこの大会でも多少はあることなので、その範囲が少し大きいのかもしれないとも考えられる。
しかしいずれにせよ、とにかく少なくはない加点が、明らかにロシア選手に関しては行われていると思わないと、理解できない点数になっているのは事実で、事前のフランス誌で報じられたような、審判間の取引についても、本当かもしれないと疑われても仕方ないんじゃないかと思う。
もちろん、開催国ってそういう有形無形の有利さがあるのは普通なので、仕方ない部分もあるんだけど。

次に、日本のペアの高橋・木原組のすばらしさ。
これまでの日本のペアというと、オリンピックに出場枠が取れそうとか、その程度のことで急ごしらえで、お互いの体格だけ見て作ったりしてたので、実際の競技となると、ダメすぎて、目を覆いたくなるような演技もしょっちゅうあった。
リフトが持ち上がらない。持ち上げたけど崩れちゃう。そういう、そもそも演技になっていないレベルのペアが、普通に日本代表として出場したりしていた。

高橋・木原のペアも、高橋が世界選手権でカナダ国籍のトランとのペアで、3位に入ったことがあるとは言え、この二人としては1年前に結成されたばかりで、これまたオリンピック、特に今回から始まる団体向けの、にわか作りのペアだった。
しかし、その演技は、今までの日本のペアとは一線を画するレベルだ。特に、木原選手の努力は、大変なものだっただろうと思わせる。リフトや、ツイストリフトが、きちんと形になってできているばかりか、それなりにレベルも出せる出来になっているのだ。
もちろん、まだ経験も体力も十分ではないので、持ち上げるときの姿勢なんかは全く美しくない。でも、ここは演技として一通りできているという状態にすることを優先したコーチの割り切りと、それを十分に理解して実現している二人の勝利という感じで、うまくいっている。
しかし逆に、スピンのように、それまでの個人の技術力でなんとかできるところは妥協せず、もっと上位のペアでもずれることはあるのに、かなり回転を合わせてきている。ペア特有のところでは冒険せず手堅く、そして個人技でより上のレベルをねらえるところでは妥協せずしっかりという、オリンピックまでにどのレベルまで持っていくかがかなりチームの中で明確になっていて、それを共有できていたからこそのすばらしい成果になっていた。

木原選手は身長はあるものの、やはり筋力などはあわててつけただろうから、その努力は想像して余りある。血を吐くようなという表現があるが、実際リフトなどでケガをすることもあっただろうし、でもオリンピックを欠場するわけにはいかないという事情もあり、そういう中でここまでできたというのは、本当に素晴らしいとしか言いようがない。
そして、高橋選手も、そういう初心者に体を任せることに、不安がなかったわけはないと思うが、それを恐れずに練習してきたからこその、今のリフトになっているんだろうと思う。

ペアとしての相性も良さそうだし、ぜひ次のステップを目指して、あれが日本のペアのスタートと言われるようになってほしい。
 


Author: talo

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