箱根に泊まりがけで行ってきた。
小さい頃に伊東には行ったことがあって、自分の中では長く、「伊東=伊豆=箱根も伊豆=箱根も行ったことがあるようなもの」という図式があって、そんなに興味を持っていなかったのだが、実際には伊東は伊豆でも海側、箱根は山側で、共通項と言えば温泉くらいというのがわかってきて、行ってみたいと思うようになった。


大涌谷は、思ったよりずっと荒涼とした感じで、現に今も地滑りが起こっている状況で、なかなか冒険な感じの観光地だった。三千年前の噴火跡らしいが、そんなの明日また噴火してもおかしくない。
芦ノ湖に着いてから、ロープウェイ付近には何もないので、箱根園方面へ移動することにした。
ここでわかったのだが、何も考えないでロープウェイで往復することにしていたが、実際には芦ノ湖観光の中心地である元箱根とロープウェイは交通機関では結ばれておらず(箱根登山鉄道・ロープウェイが旧東急系(現小田急)の開発、元箱根が西武系の開発で、開発当時は仲が悪かったため)、箱根湯本か宮の下を分岐点に、バスがそれぞれに向かって走っている。だから、ロープウェイ→箱根園・元箱根→バス→強羅というルートが、本当は正しかった。
ロープウェイ側もそのあたりは気にしていて「海賊船」という企画物の遊覧船で、ロープウェイから箱根各方面へ行けるようにしていたのだが、これも見方によっては西武系の伊豆箱根鉄道の遊覧船と競合しているようなもので、遊覧船のほうも元箱根や箱根園を巡ったあげくロープウェイのそばまでじゃなく、ちょっと離れた湖口というところまでしか行かないという仲の悪さ。
(※ここで言ってるロープウェイは、”箱根ロープウェイ”で、”箱根 駒ケ岳ロープウェー”じゃありません。)

ここは道はそこそこ良く、上り下りもそれほど激しくないので、なるほど遊歩道という感じだった。途中で林業の人をちょっと邪魔したりしてしまったのだが、なんとか箱根園のプリンスホテルまでたどり着いた。
そこから、さてどうしましょうとなったのだが、元箱根の山のホテルが眺めがいいということなので、そこで食事をしようと思ったら、実は山のホテルまでけっこう遠い。いま歩いてきたばかりで、ちょっと休憩しないと歩けないと思っていたら、箱根関所のほうを経由して元箱根へ行く遊覧船がすぐ来そうだったので、それに乗った。
すれ違う海賊船の満員っぷりに比べて、遊覧船のガラガラ具合が面白かったが、とにかく元箱根へ着いたので、箱根神社を見てから、山のホテルへ行った。

元箱根から箱根関所までは、旧東海道が保存道として残されている。いかにもそれらしい杉の巨木の間を歩いて、関所まで向かったのだが、昔は東海道でもこんなに狭かったのかと思うくらいの道幅で、せいぜい馬が行き違えるくらいだった。
箱根関所は、ずいぶん大がかりに復元されていたのだが、なんだかきれいすぎて、逆にそれほど見るべきところでもない感じだった。
そのまま、また船に乗って湖口まで戻り、少し歩いてロープウェイに乗った。
ところがここで、テレビか何かの撮影グループとかちあってしまって、その集団が都合のいいように係員の人も乗車を調整していたりするので、なかなか進まない。
テレビの撮影など、普通にしてても、よくタレントが悪口を言われたりするのは、こういうことで迷惑をかけているからなんだろう。
この日はまた普通にホテルに戻ったのだが、帰りにひさが痛くなって、これはさすがに歩きすぎかと、早々に寝た。

ケーブルカーの駅が、よくぞこんなにと思うくらい傾斜していて面白かったのだが、いざ乗ってみると運転士の人がすごいイケメンで、景色を見るどころではなかった。
強羅まで来ると平地で、そこからは何度もスイッチバックする登山鉄道で箱根湯本まで。
しかし、小田原の電車の時間が決まっているので、最初は強羅で時間をつぶそうと思ったら、そんなに何もなく、箱根湯本をぶらぶらして過ごすことにした。ところがそれも限度があり、箱根湯本の次の駅まで行けば、寄木細工の美術館があるというので、散歩がてら行くことにしたが、その途中の早川と山の景色なんかが、いかにも箱根という感じで、きれいだった。
肝心の寄木細工の美術館は、普通の民家で(実際は、寄木細工の工房らしい)、ふとんなんか干していたりしたので、笑ってしまって、入らずに帰ってきた。
しかも、そこでまた駅に入ったら、この前いった一夜城跡がすぐそこのように書いてある。えー?と思って地図を見ると、じつは小田原から箱根湯本まで、そんなに距離がないことがわかって、かなりガッカリした。
ずいぶん山奥まで来たような風情があったのに、すぐそこだったなんて。
そんなこんなで、とりあえず箱根観光は終わったが、ホテルが寝に帰るだけの場所だったので、散歩ばかりの観光になってしまった。もしもう一度行くなら、今度は寝てばっかりの観光にしたい。