大学に通っているときに、第二外国語でフランス語を選択していた。
フランス語の発音は、ちょっと難しいのだが、つづりと読み方が完全に一致しているので、楽でもある。
その中で、「eu」のつづりは、「ア」と「ウ」の中間のような音を出す。参考書などでは「ウ」と書かれていることが多い。
ある日、その発音を含む単語を、先生が説明しているときに「それは、ウですか、アですか」と聞く人がいた。あげくに「はっきりしてください」とまで言う人もいたので、驚いた。
一般教養も終わって、いよいよ専門を選択するというときに、フランス語を選択していたある友人2人が「自分たちはフランス文学科に行く」と言ってきて、びっくりした。その人たちは、あの「アかウかわからない」人たちだったから。
当然そんななので、他の単語の発音もできておらず、定期試験の結果も中下位で、何が楽しくてフランス語学科へ進むんだろう?と思った。
この前、テレビで相方が見ているイタリア語会話を見ていたら、「スクーズィ」という単語を練習していた。出ていた日本人俳優が、どうしても「スクージ」と言ってしまうので、先生が発音を直そうと「ズィ」に力を入れて言い直しているのだが、何度言っても「スクージ」と言い、さらにどうして何度も言うのかまったくピンときていなかった。
おそらくこの人は、音の違いがわかっていないのだろうが、なるほどあのフランス文学科に進んだ人も、きっとこんな感じだったんだろうと、なんとなく納得がいった。
彼らには、自分の発音の間違いがどれくらい問題として大きいか理解できておらず、自分たちがフランス語に向いていないと思いもしなかったんだろう。
でも、たとえば日本語で「封筒」を「ふあとあ」と言ったら通じないように、違う音は違う音なのである。
外国語を勉強するというのは、耳が良くないといけないのだなと思った。