少女の頃の勘違いが、姉とその恋人の一生を大きく狂わせたことに気づいた女性は、その贖罪を果たすため、作家となり一生を費やす。
原作はかなり有名らしいのだが、話が複雑で長いとか。
それを映像化するために、いろいろと工夫がされているのだが、それが効果を発揮しきれていない。序盤では、一つの挿話を「姉側」「妹側」別々の視点で見たものとして、分けて描いているのだが、これは一つにまとめて行ったり来たりするのと、どう違うのかがよくわからない。
また中盤で、戦争の悲惨さを描かなければいけなかったはずのところが、なんだかただ歩いているような話になっていて、イギリス本土に引き上げできずにいる人たちの悲惨さも、あまり強烈ではなかった(このあたりは、日本軍のほうがより非人間的で、そういう話を聞く機会の多い日本人ならではの感想かのかもしれないが)。ところが、終盤で戦場の苦しみを姉の恋人が強く訴えるので、そうだったの?という感じになってしまう。
最後の終わり方も、後味が悪い。しかし、一生自分の小説的妄想の中からしか、世間を見ることができなかった女性の悲劇と考えると、なるほどとも思う。
4.7点