ブラックサイト

 サイト閲覧者の数が増えると、捕獲した人への傷害度があがり、最後には殺してしまうサイトが登場。複雑な公開経路をたどり、犯人を捕まえることができない。ついには、捜査を担当しているネット犯罪捜査関係者までが対象になる。

 動物を虐待する様子をネットで公開する人がいたり、殺人映像を収集しあうサイトがあったりという現実を踏まえて、殺人を公開してその閲覧者数に応じて死に至るようにして、社会的な興味を引くとした設定は、架空といいながらも、現実感を持っていて、恐ろしい。
 この設定に満足してしまうことなく、ストーリーも冗長感がなく、必要なエピソードだけでスピード感を持って進んでいくので、没頭して見ることができる。
 被害者が殺されるシーンは「見ていられない」と「怖い」のちょうど中間を、よくぞと思える絶妙なバランスで描写し、単なるグロ映画となることを免れているのも、この手の映画としてはかなりがんばったと思う。

 反面、ストーリーが直接的な分、伏線や謎解きの楽しさなど、最近の犯罪物映画で重視されている点は、まったく放棄している。登場人物も類型的で、犯人の動機も犯罪の内容ほどには新しくない。
 しかしこれらの点が、面白さを損なっているわけではないし、逆に類型的だからこそ、余計なことに説明を割かなくてもいい、話のスピード感につながっているし、決着もわかりやすくなったとも言える。

 最初の着眼と、最終的な完成が、ずれなかったという点で、監督ほか制作側の手腕が評価されていい作品。

5.2点


Author: talo

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