膠着するアメリカの「対テロ戦争」において、国民からの評価を一挙に挽回するべく、新たな作戦を実行しようとする。作戦提案者の共和党上院議員は、国民の評価を得るため、親密先ジャーナリストを使ってこの作戦情報のいち早いリークを仕掛ける。
ロバート・レッドフォード、メリル・ストリープ、トム・クルーズという大物が顔をそろえた、政界陰謀物。しかし、この大物が顔をそろえたという以外に、売りになる要素の少なさが一番大きな問題点。
ロバート・レッドフォードが描こうとしている、アメリカ社会の問題点は、おそらくある程度の教養のあるアメリカ人であれば言わずもがなの問題である一方、日本人にはよくわからない、どちらかというと、アメリカ社会の問題。
これを描き出すこと、問題を問題として社会に再提起することは、重要だろう。しかし、この映画における問題の再提起は、あまりにも直接的で、しかも空想的すぎる。アメリカ大統領選挙における、民主党への側面支援なのだろうが、アメリカ人がこれを身近な問題としてとらえるには、無教養層には無味乾燥でつまらなく、教養層には空論にすぎないだろう。
メリル・ストリープは、酸いも甘いもかみ分けた貫禄のある女性を演じることが多かったが、この作品では、決して一流ではない(だからこそ、上院議員にカモにされる)がキャリアは積んでいる女性記者を演じて、清新な雰囲気を感じさせている。
ロバート・レッドフォードのほうは、情熱が入りすぎて力点があいまいになってしまっていたんじゃないだろうか。
4.8点