ロンドン旅行記2009 第4日(ロンドン市内観光)

7月14日(火)

滞在3日目にして、やっとロンドン市内観光。
今日もMyBusのツアーで、半日で主だったところを(主に車窓から)見るもの。なぜか、ロンドン市内観光では、なかなかうまく市内の名所旧跡なんかを見て回るものがなくて、仕方なくこれにした。
目玉はバッキンガム宮殿での衛兵交代式。

ロンドン塔の向こう岸のおかしなヒビル最初に降りるところはロンドン塔。
ここで降りると、ロンドン塔とタワーブリッジ(いわゆるロンドン橋)が撮影できるので、とりあえず写真が撮りたいという人にはぴったり。
でも、どこにも入場しないので、写真を撮る以外は何もすることがない。自分たちは、あとからまた来るつもりだったので、だいたいの場所の感じとかを確認できたので、それはそれで良かったかもしれない。

次に、ロンドン新名所の大観覧車ロンドンアイのところで下車し、対岸の国会議事堂(ビッグベン)を撮影する。ここらあたりで、ずいぶん雨が激しくなってきて、11時の時点で雨だったら、衛兵交代式はないとか言われて、それは残念だなぁとか思う。

交代式準備中の衛兵の人たちそして、ウエストミンスター大聖堂などを通過して、バッキンガム宮殿の衛兵交代式に間に合うように宮殿近傍で下車。幸い、雨はここでやんで、なんとうって変わって晴れてきた。
このツアーの本領はここにあるので、一般の観光客が場所取りにぞろぞろと宮殿へ向かう中、まずは衛兵の駐屯施設を外から見学して、軍事演習の風景や、交代部隊の整列を見たりする。衛兵の人たちのほうも、外から撮られるのに慣れているみたいで、たまたま外に立って話していた人が、わざわざこっちに向き直ってくれたりする。
次に、撮影のためのベストポジションへ移動。ガイドの人によると、交代式そのものは、かけ声を掛けたり、引き継ぎであまり聞こえないことを言い合ってたりするだけで、わざわざ柵越しにのぞき込んでも仕方ないとのことで、交代のために行進してくるのがよく見える場所へ行く。

しばらく待っていると、まさしく一部隊が左からやってくるので、なるほどなるほどと撮影する。これが行ったあとで、こんどは右からブラスバンドの部隊が来るので、これもまたきたきたと思って撮影する。
騎馬警官の人このあとに、騎馬隊がさらにやって来るらしいのだが、これが来ないこともあるらしい。しばらく待ったが来ないので、ガイドの人が人数を数え始めた。仕方なく集合場所へ戻ったところで、騎馬隊が来たので、これは撮影できたのだが、なんだか遠景になってしまって残念。

やはりイギリスというと、バッキンガム宮殿の衛兵が有名なので、観光に来た人はみんなこれを見たいと思うのだろう。結局、これ以外は大した観光もせず、帰ってくることになった。

降りて帰ってきたところで、明日の湖水地方のチケットを受け取りに、MyBusのカウンターへ行く。ついでに、カウンターの人に、電気店街などがないか聞くと、トテナムコートロードがまあまああるだろうということだった。ピカデリーサーカスから歩いて行けない距離でもないので、午後はとりあえずトテナムコートロードへ行くことにした。
というのも、クラリッジでは部屋でネットができるのだが、そのためのキーボードの貸し出しが、1日20ポンド(この頃のレートで、3,200円くらい)もする。それだったら、Wi-Fiの利用は無料なので、安いネットブックを買ったほうが、ムダが少ないような気がするということで、さらに前日に地下鉄でDELLのミニノートが199ポンドという広告を見たせいもあって、買いに行くことにしたのだ。

トテナムコートロードに行く前に、まずは腹ごしらえということで、MyBusのカウンターが三越にあるので、そのまま三越の日本食レストランへ入る。とんかつ(もどき)定食が2,500円くらいしたり、けっこういい値段なのだが、そこは物価高だし異国の日本食だしということで、我慢した。
しかし、なぜか自分たちより先に入って、注文も済ませていた、隣の席のカップルには、結局自分たちが食べ終わるまで何も出てこず、女性のほうがわざわざ聞きに行っても「申し訳ございません」しか返ってこないという気の毒な状態にいたたまれず、ゆっくりお茶を飲む気にもなれないので、すぐに出てきてしまった。自分たちは日替わり定食とかの出しやすいものを頼んだわけでもないのに、なんであんな早く出てきたのかも、疑問なんだけど。

ピカデリーサーカスから、トテナムコートロードまでは、劇場が点在している地域なので、いろんなミュージカルやお芝居がかかっているのが見られて、それなりに歩いていて面白い。
そうこうするうちに、トテナムコートロードに到着。MyBusのカウンターの人は「でもそんな、日本と比べるとぜんぜんなので…」とか言ってたが、そもそもパソコンが売ってるお店自体をなかなか発見できずにいたので、売っていればそれでいいやという感じだったので、全然それでもいいやと思って行った。
ところが、実際にはけっこういくつもお店があって、秋葉原とまではいかなくても、十分用は足せそうだった。

でも、何件か回っても目的のDELLのミニノートは見つからず。そもそもイギリスでDELLが直販しているのかどうかもわからないし、ムダにうろうろしていても仕方ないので、一番安かった、最初の店で、AcerのAspierOneを買った。280ポンド(43,000円)くらい。
ロンドン塔の中対応してくれた店員さんは、こちらが何もわからないで適当に買っているのに、それにつけこむどころか、親切にVAT(付加価値税)の免税書類まで作ってくれた。免税手続きは、未使用でないといけないと思い込んでいたのだが、どうもそこまで厳密ではないらしく、丁寧に説明して「この書類があれば大丈夫だって」と言って送り出してくれた。
これが出国時にトラブルの元になったのだが、結論としてはこの店員さんの言うとおりで、実際に返金されるかどうかはわからないけど、少なくとも申請はできた。もちろん、お店の側も手数料として、この返金から10ポンドとるので、全く彼のもうけにならない労力というわけでもないけど。

そこから一度地下鉄でホテルへ戻り、荷物を置いたら、ロンドン塔観光へ。こんどこそはロンドン塔へ入場する。
ロンドン塔は、一応王室の資産なので、ここからどうやって観光収入をあげるかが、それなりに王室としては課題のようだが、単なる昔の城塞兼牢獄の跡なので、そんなに大したものもない。仕方ないので、伝統的に戴冠式などに使う宝冠を護衛する役割であることを利用して、いろんな王冠や王杓などを見られる特設展を作ったりしていて、これはそこそこ人が入っていた。

でも、昔の囚人の壁の落書きが見られたりするだけでも、それなりに面白かったので、ちょっと閉館時間まで2時間ちょっとしかなくて、あわてて見たんだけど、観光客受けはともかく、入ってみて良かった。
残念なのは、閉館時間が閉館時間でないこと。日本だと、最終入場時間までに入った人は、閉館時間まで見ていられるのだが、ロンドン塔ではそうでないらしく(他の施設もそうなのかもしれないけど)最終入場時間から閉館時間までの間は、中に残っている入場者を追い出すための時間で、自分たちは期間展示のヘンリー8世展を見ていたのだが、自分たちのすぐ後ろで閉められた上に、順路の途中がどんどんショートカットさせられるようになっていて、ろくに何も見られなかった。
出てみると、他のところもどんどん閉めていて、なんだかけちけちしてるなぁと思った。タワーブリッジはけっこう交通が激しい

そのあとは、タワーブリッジを通って、帰ってきた。
タワーブリッジは、遠くから見るよりも、渡ったほうが面白い。あれだけ大きな橋を渡ったりすることが、そもそもそんなにないのに、タワーで吊っている様子などが、躍動的な感じがする。

夜はクラリッジの誇るメインダイニング、ゴードン・ラムゼイでの晩ご飯。
ゴードン・ラムゼイの店は、日本だと汐留のコンラッドにあるので、2度ほど行ったことがあるが、「おいしい!」というほどでもなかったので、本場のほうだとどうなのかと、期待して行った。

ちょっとだけ寄ったハイドパークの池しかしこれがトラブル続き。
まず、最初に予約がないという。受付の女性は、日本人二人がのこのこ来たのを、はなからバカにしているような態度だった。それでも、宿泊客というのがわかったら、多少態度はましになったが、やっぱり予約はないとか言う。結果的に、8時半で予約したつもりだったのに、なぜか9時になっていたとか、泊まっている部屋がスイートなので、部屋番号が2つ振られていて、自分たちが最初に来たときにカギといっしょに部屋番号だと言われていた番号と違うほうの番号で記録されていたとか、不幸が重なっていたことがわかった。
とりあえず、急いで用意するからということで、30分くらいなら待つことにしたのだが、この部屋番号の問題は、朝食のときにもあったので(そのときは、どうしてそういう問題が発生するのかわからなかった)、いいかげん腹が立って、待ち時間中にコンシェルジュへ言いに行った。イライラしていたので、頭がうまく回らず、すごい変な英語になっていたのだが、さすがに怒っているのは伝わったようで、コネクティングルームであることがどうしてほかの従業員がわからないのかは不明だが、以後は注意するように徹底するというような回答だったので、よろしいということで、ウェイティングバーへ戻った。

ところが、ウェイティングバーで飲んでいたクランベリージュースに、(おそらくパックの口の部分の)フィルムの切れ端が入っていた。なんじゃこりゃと思って、バーカウンターの人に言おうと思ったら、どこか行ってしまったうちに、席の準備ができたとさっきの女性が言いに来たので、レストランへ入った。
さすがに、予約があるのにないと言ったり、最初の態度が悪かったのを気にしているのか、けっこう丁寧になっていた。

その後は、対応はそれなりにスムーズ。価格は量が多い方のコースでも15,000円くらいで、そんなに高くない(もっとも、ワインとか飲むと、一気に跳ね上がると思うけど)。
しかしながら、味はちょっと微妙なものの連続のまま、なんとなく終わっていってしまった。決してまずくはないのだが、これはどういうところの味を決着点にしているの?という、散漫な感じ。味付けよりは、素材感のある味にしようとしているらしいという意図は理解できたんだけど、同じ素材感を中心にした作りだと、アラン・デュカスなんかに比べると、かなり劣っているようにしか思えない。
もっとも、ゴードン・ラムゼイの場合は味の源流がイギリスにあるんだろうから、イギリスでは素材感はあっても、あんまり引き出しすぎないところにポイントがあって、そこが自分に合わなかったということかもしれない。
でも、いちおうフレンチなんだし、同じ土俵で評価しても問題ないと思うし、そういう意味では同じクラリッジの普通のレストランThe Reading Roomのほうが、ずっとおいしかったと思う。シェフは重複してるだろうから、技量の問題ではなく、やっぱりレシピがそうなんだろう。


Author: talo

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