美しい妻を持った理髪師が、妻を狙う男の姦計で流刑となったのち、復讐鬼として街に戻り、仇を狙う。その場所を提供した、旧知の女は、また別のたくらみで、彼の復讐を助けていた。
簡単に言うと、理髪師が極上髭剃り屋と称して、次々と客を殺し、女はそれをミートパイに焼いて出す話。最終的には、いろいろな行き違いや誤解が明らかになり、悲劇的な結末を迎える。
ジョニー・デップ主演のミュージカル映画ということで話題になったが、ストーリーや演技、あるいは歌よりも、セットや映像の作りが良かった。全体に色を押さえたモノクロ風で、セットも舞台芸術っぽい感じにしながら、絵的な美しさや効果を狙った作りが、かなり成功していたと思う。
話の展開や人物像は、通俗的で、演技そのものの面白さも、それほどはなかったが、全体としてこの世界にマッチしているので、箱庭を覗き込むような楽しさがあった。
理髪師の助手役の男の子が、すごく正統的な歌い方で、一人だけ抜群にうまいのが印象的。全体の調和を考えるなら、もうちょっと歌えない子のほうが良かったかも。
4.9点